王国ファンタジア【氷炎の民】外伝~新生~
メイリアの家から出たところでサレンスの足が止まった。
レジアスが振り向くとどこか咎めるような目つきで見上げられた。
「サレンス様?」
「レジアス、メイリアをいじめたら、だめだ」
「は?」
レジアスは首を傾げる。
(どっちかと言うと、いじめられているのはこっちのような気がするけど)
小さな子どもの目にはそんな風に映ったのだろうか。
「いじめたりしていませんよ」
しかし、レジアスの言葉に彼の小さな主人は満足しなかった。
「女の子は繊細なんだ。だから、優しく扱わないといけないんだ」
(誰から吹き込まれたんですか、それは)
いまだに遊び相手が女の子ばかりのサレンスだから、そのうちの誰かだろうが。
レジアスの考えをよそに、子どもの説教は続いた。
「メイリアはレジアスのこと好きなんだから優しくしてあげないとだめだ」
「ちょっ、サレンス様。それはないです。どっちかと言うと嫌われていますよ。明日はお一人でお見舞いに行ってくださいね」
子どもは無言でレジアスを睨み上げる。
「サレンス様?」
「レジアスの朴念仁っ!」
「は?」
言い捨てるや否や、レジアスをおいて小さな肩をいからせ、ずんずん先に歩き出す。
「ちょっと、待ってください」
サレンスの言葉に一瞬固まってしまったレジアスはあわてて子どもの後を追った。
レジアスが振り向くとどこか咎めるような目つきで見上げられた。
「サレンス様?」
「レジアス、メイリアをいじめたら、だめだ」
「は?」
レジアスは首を傾げる。
(どっちかと言うと、いじめられているのはこっちのような気がするけど)
小さな子どもの目にはそんな風に映ったのだろうか。
「いじめたりしていませんよ」
しかし、レジアスの言葉に彼の小さな主人は満足しなかった。
「女の子は繊細なんだ。だから、優しく扱わないといけないんだ」
(誰から吹き込まれたんですか、それは)
いまだに遊び相手が女の子ばかりのサレンスだから、そのうちの誰かだろうが。
レジアスの考えをよそに、子どもの説教は続いた。
「メイリアはレジアスのこと好きなんだから優しくしてあげないとだめだ」
「ちょっ、サレンス様。それはないです。どっちかと言うと嫌われていますよ。明日はお一人でお見舞いに行ってくださいね」
子どもは無言でレジアスを睨み上げる。
「サレンス様?」
「レジアスの朴念仁っ!」
「は?」
言い捨てるや否や、レジアスをおいて小さな肩をいからせ、ずんずん先に歩き出す。
「ちょっと、待ってください」
サレンスの言葉に一瞬固まってしまったレジアスはあわてて子どもの後を追った。