王国ファンタジア【氷炎の民】外伝~新生~
第9章 萌芽
「最近、女の子たちが遊んでくれないんだ。どうしてだろう」
酷く浮かない顔でそういう少年にメイリアは釣り上がり気味の大きな青い目を瞠った。
「え? そうなの?」
結婚して一年、ようやく二十になった彼女は、既婚の女性らしく銀の髪を結い上げているが、結い上げ切れなかった前髪がゆるやかな曲線を描いて彼女の白い顔を縁取っていた。
お転婆な少女だった頃の勝気さはいくぶん影を潜め、大人の女性の落ち着きが伺えるほどに彼女は美しく成長していた。
それでも、どこか妖精のような茶目っ気のある愛嬌は失われてはいない。
「なんだか、くすくす笑いながらどこかに行ってしまう。僕は何か悪いことしたのかなあ」
二人の間のテーブルの上には、甘い芳香を立てるお茶と焼き菓子がおかれているが、少年は手をつけようともしていなかった。
「そ、そう」
真剣に悩んでいるらしい銀髪の少年に、メイリアは苦笑を禁じえない。
それをサレンスは目ざとく見つけた。
「メイリア、何、笑ってるんだ?」
酷く浮かない顔でそういう少年にメイリアは釣り上がり気味の大きな青い目を瞠った。
「え? そうなの?」
結婚して一年、ようやく二十になった彼女は、既婚の女性らしく銀の髪を結い上げているが、結い上げ切れなかった前髪がゆるやかな曲線を描いて彼女の白い顔を縁取っていた。
お転婆な少女だった頃の勝気さはいくぶん影を潜め、大人の女性の落ち着きが伺えるほどに彼女は美しく成長していた。
それでも、どこか妖精のような茶目っ気のある愛嬌は失われてはいない。
「なんだか、くすくす笑いながらどこかに行ってしまう。僕は何か悪いことしたのかなあ」
二人の間のテーブルの上には、甘い芳香を立てるお茶と焼き菓子がおかれているが、少年は手をつけようともしていなかった。
「そ、そう」
真剣に悩んでいるらしい銀髪の少年に、メイリアは苦笑を禁じえない。
それをサレンスは目ざとく見つけた。
「メイリア、何、笑ってるんだ?」