王国ファンタジア【氷炎の民】外伝~新生~
「いいじゃない。可愛いし。大きくなればさぞかし美人さんになるでしょうね」
堂々巡りである。
深々とため息をつくレジアス。
「君こそもう十二歳なんだからもう少し女の子らしくしたら」
失言であった。
レジアスはメイリアに無言で睨みつけられる。
少女は腰掛けていた柵からとんと身軽に降りる。
「メイリア?」
背を向けて肩を怒らせずんずんと歩き出す。
怒りを買ったようである。
「着いてこないで」
「メイリア?」
再び呼びかけると振り向いた。
柔らかな青い瞳が涙で潤んでいる。
「えっ?」
思わずどきりとするレジアス。
しかし。
「レジアスのばかっ!」
一言、叫ぶとメイリアは今度こそ駆け出して行った。
「なんで、ばか?」
理不尽だと言いたげに首をひねる。嗜めようとしたのはこっちである。
いくら大人ぶってみてもレジアスもまだ十六歳。<導き手>としての力も乙女心の理解には何の役にも立たなかった。
堂々巡りである。
深々とため息をつくレジアス。
「君こそもう十二歳なんだからもう少し女の子らしくしたら」
失言であった。
レジアスはメイリアに無言で睨みつけられる。
少女は腰掛けていた柵からとんと身軽に降りる。
「メイリア?」
背を向けて肩を怒らせずんずんと歩き出す。
怒りを買ったようである。
「着いてこないで」
「メイリア?」
再び呼びかけると振り向いた。
柔らかな青い瞳が涙で潤んでいる。
「えっ?」
思わずどきりとするレジアス。
しかし。
「レジアスのばかっ!」
一言、叫ぶとメイリアは今度こそ駆け出して行った。
「なんで、ばか?」
理不尽だと言いたげに首をひねる。嗜めようとしたのはこっちである。
いくら大人ぶってみてもレジアスもまだ十六歳。<導き手>としての力も乙女心の理解には何の役にも立たなかった。