我が道をゆく!!
「あれ?馬野君、今日から新しい本?」
「うん、母さんに借りたんだ。シリーズの最新巻だよ」
観察力があるというか、なんというか……
普通気付かないだろうと言うところまで気付く人だ。
あまり人と小説の話はしないんだけど、斉藤さんと岬さんとは、結構小説を語る。
あ、岬さんは斉藤さんの親友で、背もそこそこ高くて、どちらかと言うとキレイな印象。
「あ、馬野君。昼休み暇?」
「あぁ、うん。」
岬さんが少し声を潜めて話し掛けてきた。
「じゃ、昼休みに屋上に来て」
そういうと、斉藤さんのもとへサッと移動してしまった。
それが、俺の……
俺たちの、計画の始まりとなる……