我が道をゆく!!
部屋はもちろん梨子と一緒。
部屋の位置が階段の近くだから、運が良ければ階段を下りてくる男バスが拝める…と、梨子が興奮していた。
荷物を整理して、食事の時間まで自由時間だそう。
この自由時間は、部内恋愛のカップルには必要不可欠なんだとか…。
「独り身のあたし達は、のんびりホテル見学でもしよっか」
梨子があたしを引っ張って、部屋から連れ出した。
「あ!」
嬉しそうに言った梨子の視線の先には、ビッケ君…と、藤沢先輩、前田先輩がいた。
「アサギ!」
ビッケ君があたしに近づく。
「ビッケ!呼ばれてんだよ、早く行くぞ」
イライラしたような藤沢先輩の声が響いた。
あたしが先輩の方を向くと、先輩はフイ…と目をそらせてしまった。