七色パンダ
泣き崩れた少女に、老婆はこう言いました。



「あんた、七色パンダって知ってるかい?」




「…はぁ?」




パンダの話をされるとは思わなかった少女は、キョトンとしてしまいました。




「幻のパンダさ。なんでもハート模様をしてるんだと。そいつをみた奴は一生幸せになれる『心の花』が手にはいるらしい。どぅだい?あんた、見てみたくないかぃ?」




「…見れるの?」





「見れるさ。いいかぃ?七色パンダは夢の中に現れる。夜空に『パンダパンダ、私の心に咲かそうか。一粒の星のくず、私の心に灯そうか。』と願ってから寝るんだよ。」
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