七色パンダ
「どうした?」
「あ、あのね。パンダ、いたんだよ。」
「ほぉ、見れたのかい。そいつは良かった。」
「すごくかわいかったよ。ずっとそばにいてくれるって言ったんだよ。」
目を輝かせて嬉しそうに話す少女を、老婆は優しく見つめていました。
「これであんたの心にも花の種が宿ったね。咲くかどうかはあんた次第だ。」
「うん。私、がんばるんだ。いつも見守ってくれるみんながいるから。もうね、笑うんだ。おばあちゃん、ありがとぅ」
そぅいって少女はにっこり笑いました。
「世の中には不思議なことが沢山あるもんだ。じゃあね。」