Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
高校を卒業して専門学校に通うため、優花の住む街にやってきたものの、優花と会う機会は増えても俺たちの関係は幼なじみ以上にはけっしてなれなかった。
もどかしい日々を送り続けていたそんなある日、街を歩いていたら講師である陽菜の車が路肩に停まっているのを偶然見つけた。
『先生、何やってんの?』
『あっ…あれっ? 西崎くんこそどうしたの? こんなところで』
『俺は適当にぶらついてただけ。それより先生は?』
『…うん…タイヤがね…パンクしちゃって』
左の前輪を困った顔で見つめる陽菜。
その後、陽菜の車のタイヤをスペアタイヤに交換してあげ、一緒にディーラーに行ってタイヤ交換をしてもらい、お礼に食事をごちそうになった。
そんなことがあってから学校でも陽菜と会話をすることが多くなった。
陽菜と頻繁に会話をするようになってからますます陽菜に優花を重ねるようになった。
笑い方も仕草も性格までも何もかもが似ていると錯覚し始めた。
そして…
たまたま誰もいない教室で2人っきりになったとき、俺は半ば強引に陽菜にキスをした。