Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
『俺はどこにも行かないけど、ただおまえとは目指す方向が違うだろ?』
目指す方向…
『俺は一生おまえの部下でいるわけじゃないし、いるつもりもない』
『福嶋くんは…何か目指す目標があるの…?』
『今はこれといってないけど、おまえと同じ方向に行かないのは確か。俺はおまえみたいに芸術肌じゃないしな。おまえと違ってココで勝負するし』
頭をトントンと叩き、意地悪げに笑う。
『もうっ…どうせあたしはバカですよーだっ』
イーッと歯を見せる。
毎日のように福嶋くんの看病に来ているのにどういうわけか感染しないからマスクはいつの間にかしなくなった。
『ちっ…やっぱ直接舌が絡み合うような濃厚なキスしないと感染(うつ)んねーか』
『えっ…』
し、舌が絡み合う??
『ひゃっ…(>_<)』
どさっ…
いきなりフローリングの床に押し倒される。
あたしの身体に跨がり両手を拘束すると、福嶋くんはニヤリといつもの意地悪げな笑みを浮かべた。
『…この前のよりももっと…刺激的なキスしてやろうか――?』