Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
『――抵抗しろよ』
両手で頬を挟み込み、すこし乱れた息づかいのまま挑発的に睨む。
『…何されるがままになってんだよ』
また薄い布越しに強引に口づける。
『…マジで感染(うつ)んだろ』
乱暴に啄む。
『マジで……沖縄行けなくなるぞ』
触れたかどうか分からないほど軽く口づける。
『…殴れよ』
優しい瞳をして薄い布の湿った部分に親指を這わす。
『…調子狂うだろ。
いつもみたいに歯向かって来ないと。
…殴れよ、いつもみたいに俺を』
ほんの少し残っていた理性が働き小さく拳を握る。
でも情熱的なキスから逃れられない。
逃れたくない。
2人の邪魔をする隔たりなんて要らないとさえ思っている。
どうして…?
あたしは西崎さんが好きなのに――…
ふいに、熱い涙が瞳からこぼれ落ちた。