Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
ひとつ大きなため息をついて村瀬の目の前に腕時計の文字盤を突きつけた。
「こんな時間に男を部屋に上げるってどういうことか分かってないのか?」
村瀬はきょとんとして腕時計から俺に視線を移す。
上目遣いされるとムラムラしそうだから同じ目線になるよう座り込み、言い聞かせるように言った。
「あのな? 男の下半身はこんな時間に女の部屋に上がり込んでただお茶を飲むだけで済むようには出来てないんだよ」
「…ふぇっ?」
「カフェインなんか摂らせたらなおさら朝まで寝かせてくれないわけ」
「あっ…朝までっ(〃゚_゚〃 )」
「もしかすると昼までギンギンかもな」
「ひっ…昼までギンギン!?(@_@)」
ぶっ…また目が回りだした(笑)
「だからいいか? 沖縄に行っても絶対にこの時間に男を部屋に入れるんじゃねーぞ。どんな事情があってもノーサンキューだ。入口で突っぱねろ。何が何でも自分のテリトリーに足を踏み入れさすな。分かったな?」
「うっ…うん」
「…西崎さんも例外じゃないからな。
もし万が一、羽目外して酒飲みすぎて誰かに介抱してもらうようなことがあったら、それがたとえ西崎さんでも、身の危険を感じたらすぐにお得意の鈍器攻撃で応戦しろ。分かったな?」
「うっ…うん」
「分かったならよろしい」
村瀬の頭を撫でて立ち上がる。