Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
『…昨日…泊めてもらったところは…その…』
言葉に詰まってものすごく言いづらそうな村瀬。
村瀬の性格上言えないだろうな。
たとえ昨日の晩、福嶋と何かあったとしても。
一晩やそこらでおおっぴらに言えるような性格になるはずがない。
『…ごめん村瀬。変なこと聞いて。昨日のことは何も言わなくていいから』
俺は村瀬に謝って、もしも行く宛がないならウチに来ないか?と提案した。
『…西崎さんのウチ?』
『犯人のことは明日調査するとして、とりあえず心配だから今日はウチにおいで?』
『えっ…でも』
『遠慮しなくていい。部屋なら余ってるから』
その後、頑なに遠慮する村瀬と押し問答を繰り返し、何とかなだめて村瀬の仕事が終わる時間に迎えに行った。
もしも仕事終わりの村瀬を待ち構えていたら危険だと思い、そのまま車2台で村瀬のウチに行き、手早く荷物をまとめて、後をつけられていないか注意を払いながら俺のマンションへと戻ってきた。