Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
頭が混乱する。
西崎さんが好きって頭では分かっている。
分かっているのに福嶋くんの強引さから心底逃れたいとは思わない。
体中に無数につけられていく紅い刻印がなぜか愛おしかった。
愛おしくて愛おしくてたまらなかった。
ただの意地悪だとしても、それでも愛されていると錯覚してしまうほどその印には魔力みたいなものがあって、
印を刻まれるたびに体中の細胞が悦びに満ちあふれるのを感じた――…
「お前はマジで俺にはされたい放題だな」
――バサッ…
「わ…っぷ(*_*)」
「これ着とけ。いつまでもそんな悩ましい姿でいられたらマーキングだけじゃ済まなくなる」
急に視界が真っ暗になったと思ったら頭の上に福嶋くんが着ていたTシャツが乗せられていた。
「そ、そんな悩ましい姿って福嶋くんが脱がしたんじゃない」
Tシャツで胸元を隠しながら後ろを向くと、そこには当然、あたしにTシャツを貸したせいで上半身裸となった福嶋くんがいた。
キャーキャーキャー(*/ω\*) おおお男の人の裸///
「あ、あたしにこれ貸したら福嶋くんは何着るのよ(*/ω\*)」
あたしは助かるけど福嶋くんが困るじゃない。
「俺はスタジャン着るからおまえはこれ着とけ」
そう言って上半身裸のまま事務所へと消えていく福嶋くん。
「えっ…でも…それならあたしが」
「おまえが今の状態でスタジャンなんか着たら“ワ●メちゃん”になるだけだろ」
“ワ●メちゃん”って……確かにそうだけど;
「スタジャンにぱんつ丸出しって、画的にあんまりそそられねーんだよな。それなら裸にエプロンつけられたほうが断然そそられる」
「はっ…裸にエプロンって///」
「俺に襲われたいならそのまま素肌にエプロンつけろよ。嫌ならそれ着ろ。分かったな?」
「うぅ……(ー'`ー;)」