Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]



「あーそうそう!」



すっかり甘いムードをぶち壊してくれたインチキ眼鏡ザルが会計に向かおうとしていた俺たちを呼び止める。



白衣のポケットから何か取り出し、村瀬の手に握らせた。



「ご利用は計画的に」



ニッコリ笑うインチキ眼鏡ザルに一瞬きょとんとして、村瀬が首を傾げながら握っていた手を広げる。



「!!!?」



村瀬の手の中を覗き込んでぎょっとした俺はマッハでソレを奪い取った。



「あんた何考えてんだ…!?」



「おや、彼氏は血気盛んだね? そういうことならもう2、3コ渡しとこうね」



そう言ってまた村瀬の手に握らせる。



またもやソレを俺は即座に奪い取った。



「何だよ、そのエロ四次元ポケットは!」



「お、うまいこと言うね? ただ残念だけどココにはこれ以外、“玩具”とかの秘密道具は入ってないんだなぁ」



「こんなもん持ち歩いて、あんたがいちばんこの場所を勘違いしてんじゃねーのかよ!」



「まさか(笑) ボク将来、産婦人科の開業目指してるんで。できればその時まで子作りしないでほしいなぁって」



のほほんと笑う眼鏡ザル。←いい加減省略。



「はぁ? つかガキできてもあんたんとこなんか絶対世話んなんねーし! 何なんだよ。ココの当直医! 二度とくるかこんな病院! 行くぞ村瀬!」



ぐいっと村瀬の手を引っ張る。



「ねぇ福嶋くん、それなーに?」



「おまえにはまだまだ縁のないモンだよ! 今は知らなくていい!」



くそっ…誰が村瀬をあんなエロ産科医の前で出産させるか!



あんなとこやこんなとこまで見られんだぞ。



考えただけでヘドが出る!







「あ、1週間後、忘れずに抜糸に来てくださいね〜(^-^)ノ~~」












次章≫≫≫悲しい嘘
< 44 / 208 >

この作品をシェア

pagetop