Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]
結局、福嶋くんの右腕を濡れないようにゴミ袋でぐるぐる巻きにしてあげて、福嶋くんがシャワーしてる間に携帯をチェックする。
…やば、西崎さんからいっぱい着信入ってる。
病院に行ったときにマナーモードにしたまんまだった。
あたしがタクシーの中で寝ちゃったから西崎さん家が分からなくて、仕方なしに自分のウチに連れてきたって言った福嶋くん。
すぐに帰るって言ったのに、全然帰ってこないし連絡もつかないからきっと心配してるよね、西崎さん。
今は朝の9時半。
何て言って言い訳しよう。
夜中、出て行くときも『福嶋のところに行くんだろう?』って感づかれてたし。
もしも疑われたままで朝帰りしたとなるとますますあたしと福嶋くんが怪しい仲だって思われるよね?
あーどうしようっ(ー'`ー;)
電話するの気が重いなぁ…
でも連絡しないわけにはいかないしなぁ…
深いため息をついて思いきって発信ボタンを押した。
――PRRRRR…
『もしもしっ村瀬?』
あたしからの連絡を心待ちにしていたように西崎さんは1コールもしないうちに電話に出てくれた。