強気なミオと優しいオミ
「そんなこと言われても…動けないよ…」


私はその場に座り込んだ。


オミが急に男の子に見えた。


前から好きだった?


どこが?何で?どうして…


夕日が濃いオレンジに変わろうとしていた。





昨日は結局、オミを避けるようにして、片付けも手伝わずに帰ってしまった。


朝蜜柑に怒られると思ったけど、蜜柑は何も言わなかった。


今日も劇あるのにどうしよう…


「ミオちゃん、ちょっと良い?」


カフェでただ立っていただけの私を、リオさんが屋上に連れ出してくれた。


「んー…
風が気持ち良いわねー♪」


「すみません…
私、何も手伝えてないですよね…」


「あら、そんなこと言うために呼んだんじゃないわよ?
…友達が心配しているわ?」


リオに言われて振り返ると、屋上の入口で蜜柑と早苗が心配そうに私を見ていた。
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