強気なミオと優しいオミ
「…何言ってんの?」


私とオミには、何が何やらさっぱり分からない。


「だから…
片付けの作業中に、たまたま体育館の音響スイッチを入れちゃって…
今のこ、告白が…
体育館中に…流れちゃった♪」


流れちゃった!?


「「はぁ!?」」


私とオミは同時に徹に詰め寄った。


「徹君は直ぐに止めようとしたのよ!?
でも、たまたま居合わせた先輩達が止めさせてくれなくて…
徹君も悪いけど…全部が悪いわけじゃないの!!」


早苗が申し訳なさそうに、でも必死に言った。


くそっ…


早苗のそんな表情見たら、怒り切れないじゃん!!!


「私も悪かったのよ。
大元を切り忘れたんだから…
ごめんなさい。」


そう言うと蜜柑は私達を通り越し、室内にある音響セットの電源を落とした。
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