強気なミオと優しいオミ
「徹ー、お呼び出しだぞ♪」


翌日、文化祭の片付けは順調に進んでいた。


「え?
あぁ…うん。」


昼過ぎに徹君は、隣のクラスの女の子に呼び出された。


多分、告白されるんだろうな…


「徹のやつ…」


ミオちゃんは、呼び出された徹君を睨むように見つめた。


「ミオちゃん、怒らないであげて?」


「早苗…
早苗がそう言うなら…」


だって私には怒る資格なんてない。


徹君に片思いしているだけで、徹君と付き合っているわけじゃないんだから…


悲しいけれど、それが真実。


だからって、徹君に告白する勇気もない。


私って本当に駄目だなぁ…


一人静かに落ち込んだ。
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