強気なミオと優しいオミ
「徹君…あの少し良いかな?」


次の日の放課後。


私は帰り支度をしていた徹君に声をかけた。


「早苗ちゃん?
…良いよ、何?」


私は徹君を誘って屋上に向かった。


屋上はオミ君がミオちゃんに告白した場所。


少しでも良いから、皆を近くに感じたかった。


教室では、ミオちゃんと蜜柑とオミ君が待っていてくれている。


勇気を出さなくちゃ…


夕陽のオレンジ色が支えてくれていた。


「徹君、ごめんね…突然。」


「ううん…大丈夫だよ。」


私は徹君を見つめた。


「あのね…
私、私…」


「待って!」


私が口を開くと、徹君が慌てた表情で言った。


「まず…俺の話を聞いてほしいんだ。」


徹君が真剣な表情で言ったので、私は黙って頷いた。
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