強気なミオと優しいオミ
「夏休みの準備も、早苗ちゃんに会いたくて…
プールに誘ってくれた時も、早苗ちゃんが行くって言うから…」


徹君はそう言うと、少し目を伏せてから私を見つめた。


「早苗ちゃんが、どう思ってるのか分からないけど…
俺…早苗ちゃんの事が、ずっと好きだった。」


好きだった。


私は目を見開いた。


「…え?」


「早苗ちゃんさえ良ければ…
俺と付き合って欲しい。」


私は言葉が出なくて、代わりに涙が溢れた。


「さ、早苗ちゃん!?」


徹君は慌てて、私の肩に触れた。


私は徹君の手に、自分の手を重ねた。


「うん…うん…」


私は涙が止まらないまま、とにかく頷いた。


「早苗ちゃん?」
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