強気なミオと優しいオミ
「ミオが無鉄砲だからだろ?」


オミは困ったように笑った。


「はいはい、そのくらいにして早くボール取って来て♪」


蜜柑って本当に容赦がない!


ってか頼んだくせになんだその言い方は!?


私は呆れながら笑った。


「はいはい…」


私は木に足をかけるとひょいひょいと登った。


ボールは木のてっぺん近くに引っ掛かっていた。


「何をどうしたらこんな所に引っ掛かるわけ!?」


私はボールを取りながら叫んだ。


「ちょっと力入れすぎちゃったー♪」


蜜柑が叫んだ。


犯人はお前か…


取ったボールを投げつけてやろうかと思ったよ…蜜柑。


「いくよー?」


私は下を見下ろしながら叫んだ。


「ミオ先輩ー♪」


「ミオ王子ー♪」


なんかギャラリー増えてない?


蜜柑が手を振ったのが見えたから、私はボールを落とした。
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