強気なミオと優しいオミ
それから二日後、リオ先輩が返事を聴きに現れた。


その間に『もしかしたら諦めてくれたかも』、『もしかしたら気の迷いかも』と期待していた自分が情けない。


「リオ先輩、本当に私なんかで良いんですか?
ミオの方が顔が広いし、皆に好かれますよ?
それに成績や性格なら、オミ君の方が良いですし…」


私は最後の抵抗をしてみた。


「生徒会は人気があれば良いって訳じゃないの。
ミオちゃんは好きだけど、仕事は任せられないわね。
オミは完璧だけど、統率力に欠けるわ。」


リオ先輩はキッパリと言い切った。


「それに、私は貴方に生徒会を任せたいの。
色々見てきたつもりだし、これからだって蜜柑ちゃんが一番成長するはずよ?
私は、蜜柑ちゃんの将来に期待してるの。
だから、蜜柑ちゃんが必要だと思ってる。」


なんてカッコイイ人だろうと思った。


誰かの事をハッキリ好きだと言う声、弟の欠点を確実に突く潔さ、なによりこんな人が誰かを必要だと言う事。
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