強気なミオと優しいオミ
「だから真辺先輩も、一年半って言ったのかもね?
自分が卒業するまでの間でゆっくりやるから、今は自分の事考えなよ…って。」


オミ君の言葉に、ミオも早苗も頷いた。


「…もしそうなら、すごい拷問ね。」


私は苦笑いを浮かべながら言った。


リオ先輩の為と理由を付けて、今の自分の気持ちをごまかしている。


自分でさえ良く分かっているんだから、ミオも早苗も分かっているんだろう。


でも…


今はとにかく目の前の事を頑張るしかない。


そう思う。




「…なのに、真辺先輩はどうして…」


その日の放課後。


リオ先輩は生徒会室に寄らずに帰ってしまったらしい。


久々に真辺先輩と二人きりになってしまった。
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