強気なミオと優しいオミ
一年先輩だと思っていた人が、実は三年先輩だった。


辛い経験をしてる分大人だし、年上な分他人との距離感を良く分かっているし、リオ先輩も真辺先輩を信頼している。


そりゃあ敵わないはずだわ…


私はなぜか安心して、改めて真辺先輩と向き合える気がした。


「真辺先輩。
今は生徒会の事で必死なので、その…付き合うとか考えられないんですけど…
リオ先輩が卒業したら、ちゃんと考えます。
だから…それまで待っていて頂けますか?」


この人には敵わない、いつか捕まってしまう。


でもそれさえ楽しみに感じている自分がいる。


「…もちろん♪」


嬉しそうな笑顔を見てしまえば、この先何があっても断れないのは目に見えている。


でも私だって少しくらいは抵抗したって良いでしょ?


真辺先輩に好きだと言われ続けるのも良いけど、私だって自信を持って真辺先輩に好きだと言いたい。


私、負けず嫌いなんだから。


いつか真辺先輩が私から離れられなくなるような存在になってみせる。


だからそれまで待っていて下さい。


私達は目を見合わせて笑った。



…−−−…
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