強気なミオと優しいオミ
学校が見えてきた。


良かった、なんとか間に合った。


…って門閉まってるー!?


なんで!?


周りに誰もいないし…


「どうしよう…」


やっぱここは…乗り越えるしかないか!


私は門に手をかけると、ひょいっと登った。


「きゃっ!?」


門の向こうに人がいた。


飛び降りる寸前に足に力を込めて、私はその人ごと門を飛び越えた。


「ごめんなさい!
大丈夫ですか!?」


女子生徒だった。


「…ええ、大丈夫よ。
びっくりしただけだから。」


良く見れば先輩だった。


「すみませんでした。」


私は慌てて頭を下げた。


「それにしても凄いわね。
…でもここ裏門よ?」


その人はクスクスと笑った。
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