強気なミオと優しいオミ
だから門が閉まってたんだ…


「新入生ね?
この校舎の反対側が下駄箱よ。
…少し急いだほうが良いかもね♪」


その人は私のボサボサになった髪を撫でながら言った。


「次からは気をつけてね?」


私はペコリと頭を下げると、下駄箱に向かって駆け出した。


…綺麗な人だったなぁ。


振り返ると先輩はもういなかった。


って、急がなきゃ。


私は下駄箱に飛び込んで、鞄から上履きを取り出して履き変えた。


自分の下駄箱を探すのが面倒だったから、手近な場所に靴を突っ込んだ。


入り口の掲示板ではクラス発表が張り出されていた。


私のクラスは…


D組だ。


校舎の案内地図を見て、私は急いで教室に向かった。
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