強気なミオと優しいオミ
私は周りに手を振りながら走った。


三年間通っているこの学校で、私が一番近寄らなかった部屋が彼の好きな場所。


一番静かで、彼にはよく似合う。


でも、私はやっぱり苦手だなぁ…


あの部屋にいると、なんだか勉強しろって言われてるみたいで(笑)


ってこんな事言ったら怒られちゃう!


『高校最後の大切な時期に何言ってるの?』


彼に良く似た顔で、彼より冷静に突っ込むあの人に。


なんて考えながら走っていると、自然と笑顔になる。


まさかここまでハマっちゃうなんてねー…


昔の自分からは想像も出来ない。


でも今は全てが楽しいから良いや♪


あいつと出会ってからは毎日が幸せで、すごく充実してる。


ハッキリとそう言える自信がある。
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