強気なミオと優しいオミ
「オミくんも頑張ってね♪」


オミは苦笑いを浮かべると、困ったように頷いた。


「じゃあ私達は帰るから。」


そろそろ逃げるか。


「えー?
じゃあ、また明日ね♪」


私はオミを後ろから押しながら、逃げるように下駄箱に向かった。


「徹のやつ!!
明日からイジメてやる…」


私が呟くと、オミはようやく笑顔になった。


「徹泣いちゃうぞ?」


「泣けばいいよ!
私達を追い詰めた罰なんだから!!」


オミは一瞬目を見開いてから、声を上げて笑い出した。


「ちょっと…何?」


オミのツボだったらしく、オミは腹を抱えて笑っている。


久々にこんなに笑ったオミを見てしまった。
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