強気なミオと優しいオミ
「じゃあどこ行きたいか考えておいてね?」


電車はゆっくりホームに入った。


「じゃあ、また明日♪」


私は電車を降りた。


「また明日。」


扉が閉まっても、オミは笑顔で手を振っていた。


私は電車を見送ると、改札を抜けて自転車置場に向かった。


辺りは少し夜色に染まりつつあった。


私は自転車を漕ぎながら微笑みを浮かべていた。


文化祭は嫌だけど、夏休みに遊ぶことを考えていたら、文化祭の事が気にならなくなっていた。


まぁオミも恥ずかしい思いをするんだし…


腹を括ってやるしかないと思えた。


「姉ちゃん!」


後ろから声が聞こえて振り返ると、遊んだ帰りの露木が走ってきた。


私は自転車を止めて、露木が追いつくのを待った。


「露木、今まで遊んでたの?」
< 72 / 201 >

この作品をシェア

pagetop