強気なミオと優しいオミ
徹が自慢げに差し出した紙を見て叫んだ。


「…なんでお前が持ってるんだよ!?」


最悪だ…


「あの時期に女子が回してたのが、たまたま俺の所に来てさ。
記念に取っておいたんだよね♪」


徹はニヤニヤしながら紙を眺めた。


「寄越せ!」


今処分しないと、これからも徹にからかわれるに決まってる。


「嫌だねー。
ミオちゃんに見せちゃおうかなー♪」


ミオは多分見たことあると思うけど…


でもやっぱり嫌だ!


「徹!」


「分かった分かった…
臣は恥ずかしがり屋だからなぁ♪」


徹はそう言うと紙をポケットに入れ、鞄を肩にかけた。


「そろそろ帰るわ。
ミオちゃん来る頃だろ?
お邪魔虫は消えますよ♪」


そう言うと、徹は図書室を出て行った。


「…そりゃそうだけど。」


当番のくせに…逃げたか?
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