秘密の鎖

「とにかく私も通うからね、塾♪」


ルンルン、という感じで電話番号をメモしている。


普通塾に通い始めるって人はそんなに楽しそうにはしないものだよ……


下心みえみえすぎて逆に何も言えない。



「じゃ、もう帰ろうかな。洗濯物干しっぱなしだし。これ録画したやつ借りてっていーい?」


莉沙はちょっと考えて、うんと了解した。


「いいよー。でもちゃんと返してね、夕月さんをゆっっっくり眺めたいの」


もう十分見たじゃない……とは口に出さす、ありがとうとお礼を言った。


「今度返すね」


「そうね。塾でね」


「あはは……」


もうすっかり塾に入った気でいる莉沙に手を振って、莉沙の家を出た。






さ、今日は夕月さんを問い詰めなきゃね!


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