秘密の鎖

また口論が始まりそう……。


私はフルーツケーキの最後の一口を口に突っ込んだ。

すると夕月さんが私にカップを渡してきた。

夕月さんとこころさんの二人分。


「ケーキまだあるからおかわりしてきていいよ。ついでに紅茶も淹れてきてくれる?」


それを聞いて私はぱっと顔を輝かせた。


「ほんと!?やった!いってきます!」


「よろしくねー」


飛び跳ねるようにして自分のお皿とカップ2つを持って部屋を出ていく私を、こころさんはおかし
そうに見ていた。


だってしょうがない、私は甘いものに目がないからね!


夕月さんの部屋を出て、キッチンにつくなりまずケーキを自分のお皿に取った。

少し大きめに切っちゃった♪


それから紅茶二人分。

ティーポットに紅茶葉をいれて、カップを湯煎するためにお湯を注ぐ。



……そういえばこころさん、何か話をしに来たって言ってたけど、何だったのかな。

まさか、さっきの旦那さんの文句を言いに来たわけじゃないよね…?


< 173 / 230 >

この作品をシェア

pagetop