秘密の鎖
でも私は
ささやくような甘い声と優雅な仕草に
魔法でもかけられたかのように動けなかった。
夕月さんの顔がゆっくりと近づく。
人差し指が唇をすべってあごまで行きつくと、
親指で私のあごを軽く持ち上げた。
私の心拍数がやばいことになってるのに
夕月さんはお構い無しでさらに顔を近づける。
吐息を感じた。
どどど、どーしよう!!
私はギュッと目を瞑った。
「…冗談だよ」
急に明るくなったような気がして目を開けると
夕月さんはもう離れている。
「冗談。観覧車で襲ったりしないよ」
くすくす笑う夕月さん。
私は口をぽっかり開けて、
笑う夕月さんを眺めた。
じょ、冗談…!?
「夕月さんのバカヤロー!」
射的の景品の、
ブタのぬいぐるみを投げつけてやったあとは
もう口をきいてやらないと心に決めた。
ささやくような甘い声と優雅な仕草に
魔法でもかけられたかのように動けなかった。
夕月さんの顔がゆっくりと近づく。
人差し指が唇をすべってあごまで行きつくと、
親指で私のあごを軽く持ち上げた。
私の心拍数がやばいことになってるのに
夕月さんはお構い無しでさらに顔を近づける。
吐息を感じた。
どどど、どーしよう!!
私はギュッと目を瞑った。
「…冗談だよ」
急に明るくなったような気がして目を開けると
夕月さんはもう離れている。
「冗談。観覧車で襲ったりしないよ」
くすくす笑う夕月さん。
私は口をぽっかり開けて、
笑う夕月さんを眺めた。
じょ、冗談…!?
「夕月さんのバカヤロー!」
射的の景品の、
ブタのぬいぐるみを投げつけてやったあとは
もう口をきいてやらないと心に決めた。