秘密の鎖
「ししし、心配なんかしてないっ」
「さっき言ったよ」
プツンとテレビが消された。
周りが急に静かになる。
そういえば2人きりだって、痛いくらい思い知らされた。
夕月さんの視線から逃げたくて、ぐるんと背を向けた。
「早く部屋行って寝ちゃって!」
必死でそう言ったのに、夕月さんは何で?と言って退こうとしない。
「なんでって…ひゃっ!」
夕月さんが私の服をめくった。
カッと顔が熱くなる。
私はカチンコチンに固まって、手をぎゅっとしたまま硬直してしまった。
背中にそっと柔らかいものが落ちてきて、
それだけで
私は体をピクンとさせた。
夕月さんは唇を私の背中に滑らせた。
「ひゃああ」
ゴチン!
たまらなくなってソファから転がり落ち、おデコを床に強打した。
「いてて…」
おデコをさすっていると、プッと笑うのが聞こえた。
「色気ないなー」
カチン!
「ヨッパライのお遊びにつきあってられるほどこっちはヒマじゃな……!」
…………。
目を丸くする私をよそに、夕月さんの顔が離れていく。
「…おやすみ」
そういってスタスタと部屋に戻っていった夕月さん。
私はというと、ソファの下で唇に手をあててまたもや硬直。
な……
な………
わっ、
私のファーストキス――――!!