秘密の鎖

まだわけがわからないでいる夕月さんをドアの向こうに追い出した。



……ふぅ。



まぁいいよね、これで。

夕月さんは本気でやったわけじゃないんだ。

身に覚えのないことを言われても傷つくだろうし?

優しい夕月さんを見てたら、初めてだろーと何だろーとどうでもよくなっちゃった!



私はなぜかすっきりして、ルンルン気分で冷蔵庫を開けた。


「………あ」


そのルンルン気分も、冷蔵庫を見てすぐに消えたのだけれど。


「食材、なんっもない…」


仕方なしに夕月さんから生活費として預かってる財布を掴んで出かけた。

テキトーな格好してるけど、スーパーだしいいや。







マンションの近くのスーパーは、結構安くて穴場。

今日の晩ごはんは何にしよう?

ハンバーグにしようかな??

それとも魚料理は苦手だけど、魚に挑戦してみようかな?



とりあえず必要そうな食材をありったけ買って家に戻った。

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