いちごの恋~恋した相手は先生~
チャイムが鳴ると同時に走り出した。
向かった先は、大事な人の元…
懐かしい2階の廊下を思い切り全力で走ると、去年の記憶が甦るようだった。
私達の1階の廊下よりも少し汚れた廊下。
窓から差し込む太陽の角度も少し違う。
「新羅!!!」
教室の机の上に腰掛けた新羅が、びっくりした顔で私を見た。
周りにいた友達も、何事かと私をじっと見つめてた。
「先輩!!どうしたんですか?」
駆け寄ってきた新羅の腕を掴んで、屋上へ走った。
涙がいっぱい出た。
走っていなければ、涙がみんなにバレてしまうくらい、たくさん出た。
首を横に振ると、涙が飛ばされて…
そのままどこかへ消えた。