いちごの恋~恋した相手は先生~
「新羅…どうしたの?」
謝るのは私の方だよ…
どうしたの?
「先輩・・・先輩も、好きなんでしょ・・・先生のこと。」
胸の中で私の体に響いた声。
言いたかったことを先に言われてしまった。
新羅は気づいてたんだ…
「どうして、言ってくれなかったんですか?どうして、応援してるフリするんですか?」
新羅は、急に強い口調でそう言って、私の胸から離れた。
涙で濡れた瞳が、私を責めているようだった。
何も言えない。
何を言っても言い訳にしかならない。
先に言いたかった。
そのためにここに来たのに…
新羅を傷つけたのは、
八方美人で、誰からも嫌われたくない、弱虫な私…
『優しい』の『優』だと言ってくれた新垣先生。
本当は、優しくなんかないんだよ…
本当の優しさを持ってる人は、
こんなにひどいことできないよね。
私、ばかだ。
新垣先生よりも大事だと思った友達を
失うかもしれない。