完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>


何を言われるのだろうと少し警戒するあたしを気にせず近付いてくるおじさん。


そして、あたし達の方に小さな紙を差し出してきた。



何……?



不思議そうに紙を見つめるあたしや関谷さんにおじさんはニコニコしたまま口を開く。

「さっき頂いたんです。ここの付属施設のバーのサービス券。付属施設はもうオープンしているみたいで。


僕達は今から契約などがあるので、僕達の分までどうぞ」


『今から契約などがあるので』の部分をわざわざ強調された。



「あ、ありがとうございます」


あたしだったら絶対に受け取らないけれど、そこはあたしよりも大人な関谷さん。


おじさんに負けないくらいの笑顔で受け取る。



「では」



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