完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>
軽く頭を下げたおじさんにあたし達も頭を下げて、おじさんは会議室の方へまた歩いて行った。
「何で受け取ったの、って思ってる?」
受け取ったサービス券を眺める関谷さん。
「あたし、絶対に受け取りたくないです」
悔しいんだもん。
あのニヤニヤ顔。
おじさん何もしてなかったじゃん。
全部三浦さんが―――……
「コレ、一杯タダだって。貰えるんだから有り難く貰っとくだろ?」
あたしにも見えるように目の前に見せられた券。
……その関谷さんの心の広さがあたしには無いんだって。
「リゾートホテルの付属施設だし、高級な飲み物飲めるかもな。
はい」