完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>
はい、と頷くとあたしに背を向けて歩きだした関谷さん。
その背中を見送っていると、関谷さんは数歩歩いた所で足を止め、こちらに振り向いた。
「姑に一応連絡入れとけよ?」
「………はい」
「そんな嫌な顔しなくても。あ、バーに寄ってるとか余計な事言わなくていいから」
言いませんよ!言ったらどうなるか……
それは呑み込んで大人しく頷くと関谷さんはよし、と言って再び歩きだしホテルの外へ出ていった。
手の中のタダ券。
1杯無料、であたしは4枚も手に入れたから4杯もタダで飲める。
裏返せば、お店の地図が簡略してかかれてあった。
一度ホテルの外へ出て、前の道を数百メール歩いた所にあるらしい。