完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>



席を立ってカフェラテを取りに行きながら慌てて弁解する愛子さん。


「……まだ泣いてません」


目が潤んできたのは自分でも分かってるけどね?



テーブルに備え付けられているナプキンを取って目元を押さえる。

「……苦手そうだもんな、競うとか戦うとかって」


「そうなんですよっ!無理です無理です」


「………」


「無理無理言わないの!ほら、頑張れ!」


コトンと音を立ててあたしの前に置かれたカフェラテ。



良い匂いが鼻腔を擽る。



「椿ちゃんに貰ったサンプル使ってるけど、凄く良いよ?この良さをホテルに来た人にも使って欲しいでしょ?」


「……はい」




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