完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>
「熱いから溢さないように気をつけてね」
「はぁーーい……」
いっぱいいっぱいまで入った抹茶ラテは美味しそうな臭いを湯気を出している。
零さないように気を付けながら、
ゆっくりと自分のテーブルに近付いて……。
隣のテーブルの間を通った時。
バサバサッ……
「あっ…!」
出てしまった声よりも早く、床に落ちて滑っていく紙達。
テーブルからはみ出ていた紙があたしが通った時に当たって落ちてしまったらしい。
それはもう、置いてあった紙全部。
「大丈夫ですか?」
唖然としてその様子を見ている事しかできていないあたしに声がかかる。