完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>

だから愛子さんの思っているみたいなデートなんかじゃないんだ。

「って……プレゼンの準備は?両社合同視察まであと少しなんでしょ?デートなんかしてていいの?」


「だからデートじゃないんですってばぁ……」


「どうでも良いけど仕事しなくて良いのかって事!視察の時具体案聞かれたら椿ちゃんどうするの?」


う……具体案…と言われましても。


「関谷さんが答えてくれるかな……みたいな?」

「人に頼るの?」


……ずん、と向こう側から顔を寄せてきた愛子さんに、思わず上半身を反らせて距離を取る。



「あたしだってちゃんと考えてますよ!今日三浦さんと出かけて周りを見てみたら何か良い案が浮かぶかもしれないですし……」


苦し紛れかもしれないけど。



ふとした時にこうした方がって案がふわって浮かぶ事があるから。

「ふーん……彼に夢中で周り見る余裕なんて無いと思うけど」


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