完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>
「こんばんはー……」
カランと鳴ってドアを開けたと同時に向こう側から愛子さんが出てくる。
「椿ちゃん!」
「お久しぶりです」
あたしはそのまま歩いていき、カウンターへと座った。
閉店間際の時間帯。
お客も誰もいなくて、迷惑かなと思ったけれど、どうしても明日のプレゼンの前にここの抹茶ラテを飲みたくて。
三浦さんも明日はプレゼンだし、さすがに閉店間際のこの時間帯にはいないだろうと予測してやってきた。
「大丈夫?痩せたんじゃない?ちゃんと食べてるの?」
あたしの顔を心配そうに覗き込む愛子さん。
「大丈夫ですよー。最近ちょっと睡眠不足なだけですから。それに、少し痩せれた位がちょうど良いです」
「……しばらく来なかったから心配してた」