君に恋した。
「日向も誘おうぜ。」
「は?」

「だって、男女2:2の方がいいだろ?」
「まっ、いいけど。」
「なっ?日向行こうぜ!」
「おー。了解。」

「んじゃっ、美菜に言ってくるね。」
「よろしくー!!!」
愛は、樹に聞き終わるとすぐこちらに戻ってきた。

「どうだって?」
「行くってさ。
 日向君も誘っていくって。」
「ふーん…。
 じゃぁ、帰りに、直で行っちゃう?」
「賛成!」

私たちは、帰りにショッピングセンターへ寄ることにした。

「う~。
 腹へったー…。」

私のおなかがギュルギュル鳴る。

「あ・・・愛も。」
「俺も…。日向は?」
「あ…、俺も。
 食べに行く?」
日向君は、フードコートを指差した。
「さーんせいっ。」

私は、ファーストフードSHOPで適当に頼んだ。
「あ。
 川原も、おなじやつ?」
「えっ?」
「ホラ。」
日向は、トレーを見せた。

「あっ。ホント。一緒じゃん。」
「偶然だったらすげぇよな。」
「っていうか、
 川原って。」
「え?」
日向君が、いきなり聞いてきた。
「美菜っていうんだよな。」
「そーだよっ。」
「美菜って、呼んでいい?」


(いきなり!?ま、いいか。)


「いいよ。」

「そっか。ありがとう。








 美菜――――――――――。」

そういって、日向はニコッと笑った。

やっぱり、この人は、カッコイイ。
「俺、仲良くしたい人は名前で呼ぶようにしてんだ。
 おれ、美菜と仲良くなりたいな。」
「なんで?」
「おもしろいし。
 今だって、ホラ。」
日向君は、指で鼻にチョイと触れた。
「ついてる。」
そういって、ペロッとなめた。
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