君に恋した。
一瞬、

ほんの一瞬だけ


寂しそうな、悲しそうな顔をした。

だが、すぐに笑顔になった。

「さぁねー…。

美奈には内緒。」
「えー…。

そっかー…。」

本当は
少し聞いてみたかった。

でも
あんなあずの顔を見たせいか
私は聞くことが出来なかった。

「誰か、助けに来ないかなー…。」
青く澄んだ空には、雲がなびいていた。
「もし、先生達に見つかったら呼び出しだな。」
「まあ、いいんじゃない!?

それもっ!」

私達は、さっきの話を忘れ
互いに無邪気に笑いあっていた。

(やっぱり…、あずは笑顔が一番いい。

カッコイイ!)


この時間が

いつまでも続いてもいいかもしれない。


でも、

日向が好きだ。
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