君に恋した。

突然目の前がゆがんで見えた。

あ…れ?

視界がグルグルと回る。

突然、体が重たくなる。


「ん…-――ッ。」

耐え切れなくて、ひざから崩れるようにしゃがみ込む。

(みん…な…は?)

みんなは遠くを歩いていた。


遠くから、トラックが走ってくる音が聞こえた。

いや、遠く?


違う!!近くだ!!



この道は、狭くてトラック一台通ったらほとんど隙間はない。
人1人分の横幅ぐらいしかなくなる。


(あ…、避けなきゃ…。)


足が動かない。
視界はグルグルしたまま。


トラックが近づいてくる音がする。


パァァァァアー!
トラックのクラクションが響き渡る。




だめだ…。
視界が真暗になる。
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