君に恋した。
4月‐前半
あのあと。
日向と少しブラブラしてそのまんま家に帰った。
翌日―――――――
「んでっ?昨日はどうだったのよ。」
愛が、突然聞いてきた。
「いや…。別に普通だけど。」
「ほんとーにぃっ??美・菜」
愛は、ニッと笑って、コッチを見つめる。
「べっ…別になんもないってば。」
私は、プイと顔をそらした。
「あっそー・・・。
じゃ、いい考えがあるもーん。」
「えっ!?」
愛は、こっちにピースした。
「美菜が、教えてくれないんなら、氷野 君に聞くーっ。」
「えっ!?」
「だって、教えてくれないンだもん♪」
愛は、100m先の校門で、立っている、日向を呼んだ。
「氷野くーんっ!!」
日向は、びっくりしたようにこっちを見た。
「え?」
すぐに、私達だと分かると、手をふった。
「ねっ、氷野君。あのあと美菜と何があったの?」
(ほんとに、なんもないのに。)
「別に、何もなかった。」
「チェッ。」
愛は、残念そうに舌打ちすると、こっちを見た。
「なぁんだ。つまんないの。」
「ハイハイ。人の事をつまんないとか言わないの。」
だって、あるわけないじゃん。
まだ…、出会って間もないんだよ?
なにかある方が、おかしいでしょ!
「愛は?あのあと、樹君とどーだったのよ?」
「樹…ィ?べっつにー…。」
「人に言わせといて~!!
ホラ、愛も、白状しなさーい!!」
パシッと軽くチョップを入れる。
「いだっ!!
ハイハイ。言いますよー。
あのあと、プリクラ撮って帰った。
それで終わり。」
「そっかー…。
彼氏いる人って、いいよねー♪」
サラリと、自分の憧れを言ってみた。
「じゃあ、氷野君と付き合えばぁ??
いーんじゃないっ♪
お似合いカップルよーん」
愛は、嬉しそうにウインクをした。
「あ。もう学校だ。」
「ほんとー。早いねー。」
私たちは、知らない間に校門まで来ていた。
一瞬、日向と目が合う。
「お…はよ。」
ペコッと頭を下げた。
「おはよ~っ。」
日向は、元気に挨拶を返した。