君に恋した。

（きっと、アレだよね…。
　なんていうの?
　ホラ、友達としてだよ!!）

授業中、ずっとそんな事を考えながら日向がそういった訳を、必死で探していた。

｢「美菜。
　また遊ぼうな。｣｣

コレは、友達だから…??


それとも。
恋･･･。

そんな訳無いよね!!
でも…、

心のどっかで、＜そうだったらいいのに。＞とか思ってる自分が居る。

｢お～い!川原!
　続きを読め。」
先生が、私を指した。
ハッとして、教科書をめくった。
（えっと…多分。）
「光の差す丘は、
桜が舞い散っています。」
ハラハラしながら、読んだ。
「よし。
　座って良いぞ。」
先生は、ニッコリして頷いた。

「はぁ…。」
（間違えたらどうしよーっ!!）
とか思っていたから、安心した。


「どうしたのよ!
　ボーッとしちゃって。」
隣の梨乃が、声を掛けてきた。
「あっ、何でもないよ?」
「えー。ならいいけど。」
(｢｢美菜、


　また遊ぼうな。｣｣）
ふと、頭の中でその言葉が過ぎった。
「ホントに、大丈夫っ!!」
やっぱりあの言葉を思い出すと、耳の先まで真っ赤になってしまう、、、。


「これは、違うﾝだよ…?きっと…。」
自分に言い聞かせるようにして、ボソッと言った。

「ん?
　川原。どうかしたか?」
先生が、私の方を向いて言った。
「あっ、いえぇ…。」
「しんどかったら、保健室行け。」
「はい…。」

（本当は、しんどくないよ…。)

キーンコーンカーンコーン―――――――。

チャイムが鳴る。
(あ、授業終了だ…)

授業が終わると、みんなそれぞれに休憩を取り出した。
「ふぅ…終わった。」
「美菜、大丈夫か??｣
日向が、私の元へとやってきた。
凄く、真剣に心配そうに日向は見つめる。
「無理…すんなよ!」
「だ…大丈夫。だから!」
恥ずかしくなって、目を逸らした。