人格投与兵器 御伽
脱出
破裂音がして、こめかみに衝撃。
体が傾いて地面とぶつかる、
口の中に土が入る。
不味かった。
今度こそは本当に死ぬと思い、そのまま成り行きに任せようとした。
それを阻止したのは、目の前に散らばる赤、青、緑のカラフルな紙吹雪だった。
「じゃーん…えへへ、びっくりした?」
どうやら拳銃は偽物だったらしい。おそらく、パーティー用の小道具だろう。
そして、また空気が一変する。
「ほら。たってよ。」
今までの呑気な声とは違う、少し冷たい声で命令される。
「…っ……」
言われるがままに立ち上がる。撃たれたこめかみに手をやると、発泡の衝撃で出血こそしているものの、たいしたことなさそうだ。
そうして俺はファルコンと対峙した。